空襲で消失したと思われた名古屋城御殿椿と接ぎ木の椿の場所はここ!

名古屋城にはかつて江戸時代に本丸御殿側に明椿(めいちん)として大事にされている椿がありました。それが御殿椿(ごてんつばき)です。その接ぎ木したものが本丸不明門近くに有ります。じつはこの御殿椿、一度は枯れたと思われたのですが、見事に復活した椿なのです。

戦火に遭った御殿椿

名古屋城は昭和二十年(1945)五月に空襲に遭い、大天守、少天守をはじめ本丸御殿なども焼けました。この時に御殿椿も焼けたのですが、根株から新芽が出てきて復活したのです。後に不明門近くに移植されました。

御殿椿の根株

本丸御殿南側の庭に御殿椿の根株が残っています。場所は本丸御殿の湯殿・黒木書院や西南隅櫓に向かう途中の石垣沿いです。案内看板もあります。

御殿椿(根株)

ここは『御殿椿』と呼ばれる椿があり、三月から四月にかけて美しい八重大輪の白花を咲かせ、長きにわたり本丸御殿に彩りを添えてきた。昭和二十年(1945)五月の空襲で本丸御殿ともども火をかぶったが、焼けた幹の下から新芽が伸び、生き続けた。

しかし徐々に衰弱し、現在は根株だけが残っている。本丸の北側、不明門の南側に植えられている椿は、この御殿椿を接ぎ木したものと伝えられている。

もう衰弱した御殿椿ですが根株はシッカリと残っています。

ここに移植!

もとの御殿椿はもう花が咲くことはないのでしょうけれど、接ぎ木した御殿椿は毎年花を咲かせています。場所は本丸不明門のすぐ側です。

かつて大天守、小天守の中に入る事ができた時、何気なく普通の通路みたいに通っていた不明門ですが、このすぐ側に御殿椿があったとは…じつは私も名古屋城検定を受けるまでスルーで気にもしていなかったです。

私の感想ですが、この御殿椿も名古屋城の歴史を語る上で大事な植物だと思いました。あと名古屋城検定の初級、中級にもこの御殿椿はたまに出るので、根株と接ぎ木の場所を知っておくと良いです。

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