名古屋市蓬左文庫は尾張藩初代藩主・徳川義直が父の徳川家康から形見分けで受け取った駿河御譲り本(するがおゆずりほん)がある書庫です。
※蓬左文庫の読みは ほうさぶんこ
■蓬左文庫の住所■
名古屋市東区徳川町1001
家康所蔵の大量の本
江戸幕府を開いた徳川は元和二年(1616)に亡くなります。その遺品の多くが尾張藩、紀伊藩、水戸藩の徳川御三家に分譲されました。このうち後世に駿河御譲本(するがおゆずりぼん)と呼ばれる家康の蔵書のうち3千冊が尾張家に譲られ、これを機会に尾張藩の御文庫が形成されました。
名古屋における図書館の先駆けみたいなものですね。そして江戸を通して尾張藩が収集、制作した本や絵図も納められているのです。
一般公開もしてる
現地看板には以下のように説明があります。
蓬左文庫
尾張藩初代藩主徳川義直が、父家康の蔵書『駿河御譲本』(するが おゆずりほん)約三千点を中心に創設した尾張藩御文庫の蔵書を受け継ぐ文庫である。昭和十年から徳川黎明会(れいめいかい)によって東京で運営、公開されていたが、昭和二十五年、名古屋市に譲渡された。日本や中国、朝鮮の優れた古典籍とともに古絵図なども豊富に所蔵し、現在の蔵書数は約十一万点に及んでいる。
名古屋市教育委員会
蓬左文庫の書庫にある本や絵図の一部は、デジタル化されて一般公開されています。また一部のものは許可申請が通ればコピーすることも可能です。
蓬左文庫は徳川美術館に隣接している建物なので、私も徳川美術館の企画展に行った時、時間があればいろいろと調べ物で立ち寄る事も多くあります。また江戸時代の絵図など名古屋の歴史に関する資料も多く所蔵していますので、興味がある方は是非、チェックしてみてください。