名古屋市西区の円頓寺(えんどうじ)商店街の交差点に水戸黄門こと徳川光圀の像があります。水戸黄門は諸国を旅して民を苦しめている殿様や代官を成敗し、民を助ける正義の味方みたいなイメージがあります。
しかしそれはテレビドラマでの話。実際、徳川光圀が水戸藩を治めていた時、七公三民(ななこう さんみん)という、ものすごい重税で民は苦しんでいました。なぜそんなに重い税金が必要だったのか?これは教科書や授業で教えてくれない歴史の裏話です。
大日本史とは
徳川光圀の功績のひとつに大日本史の制作を始めたというのがあります。大日本史とはその名前の通り、日本の歴史をまとめた本で初代天皇の神武天皇(じんむてんのう)から南北朝時代の後小松天皇(ごこまつてんのう)まで100代の歴史を全397巻226冊と目録5巻にまとめた歴史書です。
明暦三年(1657)に着手したものの完成は明治三十九(1906)年と数百年かかった編集でした。その大日本史の制作に多額の費用が必要でした。
七公三民とは
現在ふうにわかりやすく説明すると、70%が税金、所得は30%というものです。例えば毎月の給料の総支給額が40万円とします。すると税金で28万円取られ、手取り12万です。これはかなりキツイ税率です。でもここまで搾り取らないと水戸藩の運営、そして大日本史の編集ができなかったということ。
私の感想
私の感想ですが大人になってから歴史ドラマを見ると、子どもの頃には気が付かなかったことがたくさん気付けるので歴史が面白いです。また悪人の代名詞の様になっている代官も善政で領民に慕われ、死後に神として神社に祀られた人もいます。このイメージの違いが歴史の面白さのひとつです。