愛知県の城や戦国史跡を巡るコミュニティ・愛知ウォーキング城巡りクラブで名古屋城を訪れた時のこと。名古屋城の西側の外堀を歩いていると、堀を越えて城内に侵入できそうな部分があることに気付きます。
鵜の首とは
江戸時代にもし名古屋城を敵が囲んだ場合、外堀から城内へ近道というかショートカットで攻め入ることができそうな場所があるのです。じつはこれ鵜の首(うのくび)という防御の工夫です。パッと見、ここから攻めれば簡単に城内に攻め入ることができそうですが、結論から言うと、ここから名古屋城を攻めると集中砲火を浴びることになります。
その理由がこちら。実は鵜の首は敵が攻め込もうとすると3方向から攻撃されるコワイ防御の工夫なのです。一見、入りやすそうですが入ると終わります。
鵜の首はいくつある?
そんな名古屋城の鵜の首ですが、築城当初は5つありました。1つは埋められて現在は4つ残っています。
埋められた鵜の首の場所はどこ?
築城当初、名古屋城の鵜の首は全部で5つありました。では埋められた鵜の首はどこかというと、現在の正門からまっすぐ入った本丸手前あたり。なぜここの鵜の首が埋められたのかという理由は、明治時代、名古屋城は宮内庁の管理だったのですが馬車が通りにくいということで埋められてしまいました。
埋められた鵜の首の具体的な場所
埋められた鵜の首は本丸の南の入口、表二之門(おもてにのもん)から西南隅櫓の辺りにありました。大手馬出跡の看板に記載されている交通の便のために埋められた堀というのが鵜の首のことです。
私の感想
名城といわれるものの中には、迷路みたいに複雑な城内になっている城がたくさんあります。それらの城と比べてみると名古屋城の造りはシンプルです。でもよく見るとえげつない防御の工夫がいろんな場所に施されています。これらの防御の工夫を読み解いていくのも名古屋城の面白さのひとつだと思います。